1甲賀町田堵野

滋賀の薬業史より〜「万川集海」の忍者の薬

大原家に伝わる「万川集海」■ 「万川集海」の忍者の薬

 甲賀町田堵野にある大原家には忍術の伝書「万川集海」二十二巻が伝えられている。最近甲賀町の文化財に指定された。この中には忍薬として飢渇丸・水渇丸のほか、敵をねむらせる薬、ねむ気をさます薬、敵を痴呆状態におとし入れる薬などが掲げられている。また、さまざまの救急薬も工夫されているようだ。

滋賀の薬業史より〜”へっぽつ”さん

■ ”へっぽつ”さんのことなど

 大原家は代々医術をもって聞こえた家でもある。今も数多くの木版の医学書を蔵している。江戸末期に出た大原数馬は丹波篠山の城主、池田家の御典医をつとめ、晩年は故郷に帰り余生を送っていた。

 滝(甲賀町)の人、渡辺へつほつは大原数馬家に門人同様に出入りし、後には「きぐすり(生薬)屋」を開業したとも、また「へっぽつ堂」と称して「万病神願円」なる薬を売り出したとも伝えられている。渡辺詮吾氏と同世代の人で、地元ではこの「へっぽつさん」が甲賀町の売薬を始めたようにいう人もある。

 
 

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